200円~で最安&簡単!エアコンの”フィン”と”ファン”の両方を掃除する方法を紹介
快適に夏を過ごすため。熱中症対策のため。毎年お世話になっているエアコン。エアコンは毎年買い換えるようなものでもなく、何年も使っていると「あれ?なんか臭い、、、」と内部が汚くなってしまうことがあります。
そのままでは気分的にも健康的にも良くないので今回は、簡単・激安かつ徹底的にエアコンを自分でお掃除する方法を詳しくご紹介します。
目次
現状:キノコ生えてるw?臭いとかそういう次元ではないほどに、最高に汚れてました。
(上)写真はエアコンのルーバー(風が出てくる口の蓋)を開いた状態で内部のファンを撮影したものです。
全体的に白くカビが生えていて、ところどころキクラゲ?キノコ?のような湿った胞子が生息しています。信じられないほど汚いですね。自分でも直視したくないほどです。
エアコンを稼働させると当然、ぞうきん臭のする風が(最初だけ)出て来ます。加えて、しばらくするとファンが湿り気を帯びるのか、エアコンから水が飛び散って来ます。机の真上にエアコンがあるので飛び散る水が顔に掛かります。
去年は上の状態で使っていたのですが、熱が出たり目が痒くなったり、皮膚が赤くなったりと不可解な体調不良があって、今思えばコレが原因に違いないです。
エアコンのクリーニング業者に頼もうかと悩みましたが、高いのと逆にここまで汚いものに大金を掛けたくない。とはいっても汚すぎ、そしてクサ過ぎで暑さよりも不快なので今回はこちらの最強クラスに汚れているエアコンを自分で徹底清掃していきます。
ちなみに私はエアコン掃除(ファン)は今回がはじめての完全な素人です。元業者・元プロの人とかではないです。素人でも可能な作業です。
「使うモノ」と「必要な前知識」
エアコンの内部をお掃除するために必要なモノと知識をご紹介します。
前知識① 思いっきり水をかけていい場所、一切の水がダメな場所。
まずは前知識です。ここだけはしっかり知っておきましょう。
まず、エアコンは家電製品で水がダメな場所があります。ダメなのは(上)写真の右側。赤で囲った黄色い部分は制御基板やモーターなどの機械が入っているので水は絶対にダメです。
この機種はシンプルで安価なモデルなので水がダメなのはここだけですが、高級機種であれば左側にも機械がついている場合もあるかもしれないので注意しましょう。
そして、(上)写真の水色の部分は水OKな場所です。極端な話シャワーで水を大量に掛けてジャバッと洗っても大丈夫です。※機械部分にハネたり伝って行かないように配慮は必要です。
前知識② 各部名称と使える洗浄剤について。
エアコンを掃除する上で必要な知識、「各部の名称とその役割」と「材質に合わせて使える洗浄剤」についてです。
まず、掃除するする上で知っておかなければいけない場所が3つあります。まずは掃除対象でもある「フィン」です。ここが冷える事によって、フィンの間を通り抜ける風を冷やしたりします。その際、温度差によりフィンは結露します。その結露した水を受け取り、外に排出するのが「ドレイン」です。この2つは普通にエアコンを使っているだけでも水で濡れた状態になるのでカビが発生しやすいです。※水に濡れてもOKな設計です。
最後にファンです。ファンは横長の形状をしており、風の出る口の部分から覗き込んだところにあります。ファンは通常、濡れることは少ないのですが、エアコンをオフにした際に結露して濡れたり、フィンからの水が誤って滴り濡れてしまったり、結局は水辺なのでカビます。
それから使用できる洗浄剤に関しては1点注意する必要があります。プラスチック製の「ファン」や「ドレイン」は大丈夫ですが、アルミと銅でできている「フィン」はアルカリ性の洗剤は使用できません。アルカリ性は金属を腐食させるので避ける必要があります。
なので「フィンは中性の洗浄剤を使う」と覚えておきましょう。逆にこの点だけ守ればそれ以外は何でもOKです。※ただし、食器洗剤などいつまで経っても泡が立ち続けるような洗剤は適さないです。加えて匂いが強い洗剤も不適当です。洗った後も洗剤の匂いが部屋に充満します。無香料か微香性程度にしましょう。
使うモノを紹介。
使うものをご紹介します。
まず、フィンとファンを洗う上で絶対に使用するのは5つ。
- 中性の「フィン」に使う洗浄剤(エアコン洗浄スプレー)
- アルカリ性の「ファン」に使う洗浄剤(激泡キッチンクリーナーやマジックリン等)
- 洗い流すための水(水と霧吹き)
- 養生のためのビニールとテープ(シート・袋どっちでもOK)
- プラスドライバー
以上5点です。
注意点としては霧吹きに関してですが、先端を回すことで霧状から水鉄砲状まで変えることができるタイプでないといけません。完全な霧では無意味なためどちらかといえば水鉄砲の方が実用的です。
加えて普通の霧吹きだと手が疲れるので可能であれば蓄圧式の噴霧器を使用するほうが良いです。
それから今回は先にお話した通り、ファンの汚れ方が最高クラスに酷いので加えてファンの間をゴシゴシ掃除できるように
- ストローブラシ
も使用しました。
あと、バケツが必要です。※バケツがなければダンボール箱+ビニール袋で簡易的なバケツを作成できます。漏れ防止として袋は2重にしたほうが良いです。
フィンに使う洗浄剤について。中性である「エアコン洗浄スプレー」や「ガラスクリーナー」がオススメ
フィンのオススメな清掃方法として、
- 泡の出る「ガラスクリーナー」を全体に吹き付ける。
- 「ジュワジュワと汚れが分解。」しばらく放置してから霧吹きの水で洗い流す。(ペットボトル直で水を掛けてももOK)
- 「エアコン洗浄スプレー」で再度洗浄。(洗浄効果と防カビ効果)
という流れで掃除をするのがオススメです。なのでオススメとしては両方使うことですが、面倒であれば「エアコン洗浄スプレー」だけでも全然OKです。
ちなみに、なぜガラスクリーナーを勧めるのかというと、安価でアワアワだからです。加えて(中性ではありますが香りのあるモノがほとんどなので)洗い流すことでドレイン部分をキレイにする効果もありそういった意味で一石二鳥なのでオススメしています。※ドレイン汚れや流れの悪さが原因で匂いや汚れの元が発生するケースもあります。
ファンに使う洗浄剤について。アルカリ性のキッチン向け洗剤「激泡キッチンクリーナー」や「マジックリン(緑)」がオススメ
ファンに使う洗剤はアルカリ性でかつ泡で出るタイプがおすすめです。スクラビングバブルの激泡キッチンクリーナーが有名です。
ただ、危険性のあるアルカリ性なのでプラスチック部分でも塗布後はしっかり水で洗い流す必要があります。
おすすめというか、流れとしては、
- 泡をファンに掛ける。
- 少し放置してから水で洗い流す。(霧吹き)
となります。
一応ファンを洗うための洗浄剤セットも売られているので成分はほぼ同じですが、揃える時間がない方はこちらでもOKです。※それでも洗い流す用の霧吹きはあったほうが良いです。
100円ショップダイソーでも入手可能!最安では200円+税~ですが、そこまでオススメではないです。
商品としてアマゾンやその他ネットショップ、店頭などで購入できる物をご紹介しましたが、実は100均(今回はダイソーで購入)でも購入できます。
なので、最安では(上)写真にある中央の「ジェットクリーナー 油汚れ用(ファンに使用)」と「ジェットクリーナー エアコン用(フィンに使用)」の2つだけでもエアコンのファンとフィンの両方をお掃除することができます。※最安で100円+税と2つ=200円+税
ただ、使ってみた感想としては、ファンに使う油汚れ用のはいい感じですがフィンに使うエアコン用のは微妙でした。市販の「アース(らくハピ)エアコン洗浄スプレー」と比較すると、圧倒的に量が少なくてフィンの7割くらいを残して空になってしまいました。またジュワジュワ感も皆無なのでキレイにした感というか洗浄力があまり無かったです。なのでオススメはしませんね。本当に最安で済ませようと言うことであれば無いよりマシといった感じでしょうか。もしくは水メインで洗浄して仕上げ用に使用する感じなら良いかもしれないです。
普通に大手メーカーの製品で揃えても500~1000円以下程度なので、コスパ的には正直負けています。ただ、油汚れ用のはコスパ良いです。こちらは1本でも結構余ります。
お掃除の手順
それでは実際に掃除する手順と方法をご紹介します。
ここでは「日立 白くまくんステンレス RAS-AS22A」をベースにご紹介します。基本的に他社の壁掛け式エアコンも同じような機構なのでご参考いただければと思います。
1. コンセントを抜いてから作業開始。フィルターとフィルターカバーを外す。
!作業前に必ずコンセントを抜いてください!
コンセントを抜いてからしばらく放置し、作業を開始してください。
まずは蓋とフィルターを外します。
2. ルーバーを外す。
ルーバーを取り外します。普通のエアコンであればルーバーをたわませるだけで外せますが、今回の場合は「白くまくんステンレス」ということでステンレス板が張り合わせてあります。ステンレスは硬いのでたわませる事ができません。なのでステンレスのパネルを外す必要があります。パネルは左右と真ん中の所で引っかかっています。
実物を見ればわかると思いますが、プラスチックの爪で止まっている楔(くさび)のようなパーツを外すことで、このパネルも外せるようになります。※正直このステンレスパネルは飾りに近く不要なので自分の所有物であれば自己責任で最悪爪を破壊して外しても大丈夫ですよ。
このようにルーバーを取り外します。
3. ネジを外して、カバーを取る。
ネジを外してカバーを取り外します。ネジは(上)写真のように隠されています。
加えて機種にもよるとは思いますが、(下)写真の機械部分の蓋のネジも取り外さないとカバーが取れないケースもあります。今回はまさにそうでしたのでこちらも外します。
ネジを外したら、後は爪でハマっているだけなので爪を外してからカバーを外します。※主に上の方にある爪で引っかかっていると思います。
カバーを外すとこのような見た目になります。
左右ルーバーが自動(電動)ではない場合は外せる。
左右のルーバーが電動で動くものでなく、固定式(手動で左右に動かせるタイプ)の場合は、(上)写真のように取り外す事が可能です。単に爪でハマっているだけなので外す際に少し力を使いますが、工具なしで簡単に取り外せます。作業性が格段にアップするので可能であれば取り外しましょう。
4. ビニール袋・ポリシート等で養生する。
ビニール袋やポリシート、マスカーなどで養生します。
先にお話しした通りで(上)写真のように機械部分を覆ってください。加えて、水などがこぼれ落ちてくるのでそれらをバケツに入るようにします。
どこのサイトを見ても「洗浄中どこから水が滴って来るのか。」についてはっきり書いて教えてくれていないような気がしますが、「洗浄中はエアコンの風が出て来る所から水が滴ります。」のでその点を意識して他のところに水がいかないように、バケツに水が入っていくようにシートを貼ると良いです。
私の場合はエアコンの真下にデスクがあるので、デスクの上で作業することになります。なのでエアコンとバケツは比較的近いのですが、普通は床なので遠いですよね。
そういった場合は養生系はしっかりとしたものを使用したほうが良いですね。
オススメは「マスカー」というポリシートと養生テープが合体したものです。価格も安価なのでこういった物を使用すると良いです。※ポリシート部分が大きく広がります。
裏技としてダンボールにラップを貼り付けて養生したり、ラップとセロハンテープで大きなビニールシートを作って養生したりもできますが、大変さを考えるとコスパは微妙ですね。
5. ファンを掃除する。スプレーから→水(霧吹き)
キッチン用泡スプレー等をファンに吹き付けます。その際、ファンの向きを変えて全体にまんべんなく塗布しましょう。
ここで汚れがひどい場合はストローブラシなどでファンをこすって汚れを剥がします。割り箸にキッチンペーパーを巻き付けたものでもいいかもしれません。※汚れ自体は洗剤て蕩けているので擦らなくてもこの後の霧吹きの水圧で結構キレイになります。
そしたらファンの汚れと泡を水で洗い流します。霧状と水鉄砲の中間くらいでスプラッシュ(跳ね飛ばすをイメージ)します。
必要ないかもしれませんが私は今回の場合はコレを2回繰り返しました。(キッチン用泡スプレー→水→キッチン用泡スプレー→水)ここだけで水を1リットル以上使用しました。※噴霧器がおすすめな理由です。
6. フィンを洗浄する。水ぶっかけOK!!
フィンを洗浄します。フィンはエアコン洗浄スプレーを使用します。
私は先にお話した通り「ガラスクリーナー→水→エアコン洗浄スプレー」という順でフィンを洗浄しました。ガラスクリーナーでアワアワになるので大量の水で洗い流す必要がありますが、霧吹きだけでは疲れるので、ペットボトルから「ジャー」「ボトボト」と水で洗流しました。フィンの真上(エアコンの真上)からペットボトルで大量の水を掛けるとわずかにファンのほうへ流れますが、それでも大半はドレインへ流れていきます。なのでドレインもキレイになります。
ここで洗浄作業は終了です。後は元の戻していく作業になります。
ちなみに、なぜ先にファンから洗ったかというと、「体力面・精神面w」というのもありますが、ファンをスプレーする際に流れ弾のようにフィンの方まで汚れが飛んでいく可能性があるからです。フィンから洗ってもファンを洗う際に汚れが飛んできて再度付着してしまっては気持ちが悪いですよね。なのでフィンは後となています。(プロがどうしているかは知りませんが。)
7. 養生を取って、水気を拭き取る。そしてカバーだけを戻す。
養生していたビニールを取り払い、雑巾で水気を拭き取ります。
そしたらボディーのカバーと機械部分のカバーを戻します。
8. 試運転&水け飛ばし。
コンセントにつないで試運転します。
その際、ファンに残っている水が飛散るので(上)写真のように風の出る口をタオルなどで覆っておきます。※風が強い&水が出るのでテープはしつこ目に止めましょう。
今回はキッチンペーパー3枚を連なったままで使用しました。
ここで大量の泡が飛び散ったりする場合はもう1度霧吹きで水洗いしてください。(ファン部分)
9. もとに戻してエアコン清掃完了。お疲れ様でした!
フィルターやルーバーなど、後は分解した手順の逆で組み直していくだけです。※組み直しの際は再度コンセントを外してい行ってくださいね。
組み上がれば本格的なエアコン掃除は完了です。お疲れ様でした。
掃除の成果「ピカピカ!スッキリです(^o^)」
それでは掃除の成果、ビフォー・アフターを御覧ください。
フィンの部分「ビフォー・アフター」
どうでしょうか。フィンの部分は分解しなくてもフィルターを外すだけでスプレーで洗浄できていたのでそこまで汚れはひどくなかったです。とは言え1年分の汚れが付着していたので今回のお掃除で明らかにきれいになりました。
ファンの部分「ビフォー・アフター」こちらは劇的にキレイに!
ファンに大量の水を吹き付けて洗浄したのでここまできれいになりました。というかほとんど新品状態までキレイになりました。清潔感があり気分がいいです。
いかがでしょうか。元はカビで真っ白&キノコ的な何かが生息でしたので、かなりきれいになりましたよね。私としても満足の行く清潔感です。
匂いも無くなりました。
フィンだけを掃除していたときは、掃除しても何故か全く匂いに変化を感じなかったのですが、流石にここまできれいになれば匂いはなくなりますね。ほんの僅かに埃っぽさが残っていましたが、雑巾臭は皆無でほぼ無臭と言っていいほどには快適になりました。
まとめ「感想と経験談」
最後に、まとめとして、実際に本格的なエアコン掃除をした感想と、経験からわかったことをご紹介します。
今回は「最安の方法」もご紹介しましたが、確かにお金は大切ですがまず「合計2000円以下」とかそのくらいの予算で買えるモノ、揃えられるものは揃えたほうが良いです。100円のエアコンスプレーはあっと間に無くなったので、アース(らくハピ)のエアコン洗浄スプレーを買っておいて本当に良かったと思いました。それと養生もしっかりしたものを使用してよかったと感じました。バケツの外に少しでも垂れると、無意識に水を控えてしまいキレイにならないです。あとは霧吹きはやはりポンプで蓄圧するタイプの噴霧器がおすすめですね。今回は小さな霧吹きを使いましたが握力がしんどかったです。水を5リットル分くらい霧吹きしました。多分1,000回以上トリガーを引いています。強く握らないと強く吹き出ないのでそれもしんどさの原因です。とは言え不可能なほど、耐えられないほどでもないですが、可能であれば噴霧器、あると良いかもしれないです。※エアコン複数台あるいは毎年同じように洗浄するなら確実に良いやつを入手するべきですね。
今、同じようにキレイにお掃除しようか悩んでいる方は早くお掃除してしまった方が良いです。どんどん汚れは増していきますので速いほうが労力も少なく、早く快適なエアコン生活があります。せっかくエアコンがあるのですからより快適に活用しましょう。
今回は「素人にもできるエアコンのフィン&ファンの洗浄方法」でした。誰にでもできるように、なるべくわかりやすく書き記したつもりなのでよければ参考にしてみてください。