【有機EL×フル画面】Galaxy A8(2018)のレビュー
Galaxyシリーズ最新のミドルレンジスマホ。「Galaxy A8(2018)」を購入してみました。
スペックや上位機種「Galaxy S8・S9」との違いなどと比較しつつ、実際に使用した感想などをご紹介します。
目次
追記:コレの国内版が発売する!「Galaxy Feel 2 SC-02L」
今回購入し紹介する「Galaxy A8(2018)」をベースとし、ワンセグやFeliCa(おサイフケータイ機能)、ドコモ版プリインアプリなどを導入した「ドコモ版」が発売します。
色も「フロストホワイト」と「オーロラピンク」の専用色が追加され黒・白・ピンク(紫)の計3色展開となります。
その他、細かい違いとしては、「画面のふちが丸から四角くなり、解像度が約半分になる。」「ストラップホールが付く。」などがあります。インカメも1つへ変更されています。
「ベレルレス感」が減っている気もします。解像度も1480×720へ約半分程へ下がります。例えばスマホを使用してVRを楽しみたいなど「画質・ディスプレイ性能」を重視する方は「Galaxy A8(2018)」の方がおすすめです。「Galaxy Feel 2 SC-02L」は不明ですが「Galaxy A8(2018)」の方はSamsungとOculusから発売されているGalaxy純正のVRゴーグル「gearVR」が使用できます。本家PC版VRヘッドセット「Oculus Rift」と同等のVR品質を気軽に楽しめるので、コスパよくVRを楽しみたい方は「Galaxy+gearVR」はおすすめできますね。
ただしドコモにおける対応バンドや「VoLTE」など国内ならではの機能は「国内版」である「Galaxy Feel 2 SC-02L」は完全対応しており、なんとか普通程度に国内でも運用できるという「Galaxy A8(2018)」とは、まさに「月とスッポン」レベルの違いがあります。高品質な通信をしたいのであれば迷わず国内版である「Galaxy Feel 2 SC-02L」になります。
購入したモノ「Galaxy A8 (2018) Dual-SIM SM-A530F/DS (64GB, Black)」
海外SIMフリー端末販売サイト「EXPANSYS 日本(エクスパンシス)」にて購入しました。モデル名は「Samsung Galaxy A8 (2018) Dual-SIM SM-A530F/DS (64GB, Black)」です。
日本では販売されていないモデルになります。最近の縦長18:9ディスプレイに有機EL、防水、GearVR対応など、映像面や快適性の面では上位機種に追随しており、非常に魅力のあるSIMフリースマホになっています。その他詳しいスペックや特徴に関しては次にご紹介いたします。
EXPANSYS 日本 - Samsung Galaxy A8 (2018) Dual-SIM SM-A530F/DS (64GB, ブラック)
「Galaxy A8 (2018) 」のスペック紹介
それでははじめにスペックを紹介します。今回は、上位機種のGalaxy S9と比較しつつスペックを見ていきます。
Galaxy A8 (2018) | Galaxy S9 (国内版) | |
発売日 | 2018年1月 | 2018年5月 |
キャリア | SIMフリー | ドコモ、AU |
価格 | 3.5万(32GB)~3.7万(64GB) | 10万円前後 |
OS | Android 7.1.1(8.0へアップデート可能) | Android 8.0 |
CPU(SoC) | Exynos 7885 オクタコア、2×2.2 GHz + 6×1.6 GHz | Snapdragon 845 (SDM845) オクタコア、4x2.8GHz+4x1.7GHz |
メモリ(RAM) | 4GB | |
内蔵ストレージ | 32GB、64GB | 64GB |
外部ストレージ | microSDXC(最大265GB) | microSDXC(最大400GB) |
ディスプレイ | 有機EL(Curved Super AMOLED) Infinity display、Always On Display※エッジなし。感圧なし。 | 有機EL(Curved Super AMOLED) Infinity display、Always On Display※エッジ有り。感圧ホームボタンあり。 |
解像度 | 5.8インチ、FuiiHD+(2220×1080ドット)、440ppi、比率18.5:9 | 5.8インチ、QHD+(2960×1440ドット)、570ppi、比率18.5:9 |
メインカメラ(背面) | 1600万画素(1/2.8型, f1.7 )、電子式手ぶれ補正 | 1200万画素(デュアルピクセル, 1/2.55型, F1.5~F2.4)、光学式手ぶれ補正 |
セルフィーカメラ(前面) | デュアルカメラ、1600万画素( 1/3.1型, 27mm, f/1.9)+800万画素(1/4.0型, 24mm, f/1.9) | 800万画素(1/3.6型, 25mm, F1.7) |
動画撮影 | 最大1080p@30FPS | 最大4K@60FPS |
コネクター | USB Type-C(2.0)、3.5ミリジャック(ヘッドセット対応) | USB Type-C(3.1)、3.5ミリジャック(ヘッドセット対応) |
バッテリー | リチウムイオン、3,000mAh | |
充電 | 急速充電 | 急速充電、Qi/PMA(無接点充電) |
純正系対応アクセサリ | GearVR | GearVR、DeX等 |
無線LAN | Wi-Fi 802.11 a/b/g/n/ac, dual-band, Wi-Fi Direct, hotspot | |
Bluetooth | Bluetooth 5.0, A2DP, LE, aptX | |
内蔵スピーカー | モノラル(本体右側) | ステレオ(本体上下) |
防水防塵 | 対応(IP68) | |
その他 | NFC、FMラジオチューナ | NFC/FeliCa、FM/地デジ/ワンセグチューナー |
高さ | 149.2 mm | 147.7mm |
幅 | 70.6mm | 68.7mm |
厚み | 8.4 mm | 8.5mm |
重さ | 172 g | 161g |
以上が主なスペックになります。S9と比較しても意外に共通する点は少ないです。しかしながらサイズ感やコネクター類、ディスプレイ品質などは肉薄しています。国内モデルではないのでFeliCa(おサイフケータイ)機能や地デジチューナーはありません。また技適もないので国内では電波帯は対応していますが、使用はできません。
それでは実物を観ていきましょう!
では開封し、じっくり観ていきます。
付属品
まずは、付属品を紹介します。
- 本体
- 急速充電対応充電器
- USBケーブル(A→Type-C)
- USB変換アダプタ(microUSB→Type-C)
- イヤホン(マイク、リモコン付き)
- ハードケースカバー
- 取扱説明書(日本語なし、SIMピン)
以上がパッケージの全てになります。
充電器はコネクターの形状的に国内では使用できません。しかしながら日本のAC100Vには対応しているので変換すれば使用できそうです。
USBケーブルやmicroUSBを変換するアダプターもついているので、他に買うものが少なく済みますね。
本体「Galaxy A8(2018)ブラック」
スリムなベゼルが魅力的です。前面と背面はガラス製で、側面フレーム部はアルミになっています。上位モデルのアルミフレームは鏡面仕上げですが、A8(2018)は酸化皮膜処理(アルマイト)によるつや消し仕上げになっていました。
背面は最新上位機種「Galaxy S9」とそっくりです。指紋センサーの位置もカメラの下に有るので指紋認証や指紋センサージャスチャーにおける操作性・快適性は高くなっています。背面は先程言った通りガラス製です。一瞬プラスチック製かと思いましたが、コツコツと爪で弾くと甲高い硬質な音がするのでガラスだと思われます。背面ガラスの周囲はラウンド加工されており、側面アルミフレームとの差は少なくなめらかな持ち心地です。
各種ボタン、ポート類の配置に関して。
まず本体下側面にはUSB Type-Cポート(2.0)とマイク穴、イヤホンジャックがあります。キャップレス防水になっています。
本体右側面には電源・スリープボタンとスピーカーがあります。スピーカー穴が本体右側にあるのは珍しいです。初代Xperia(so-01b、x10)も確か本体側面に有りました。少し懐かしく感じます。スピーカーが側面に有ることのメリットは本体をどのように持ったとしてもスピーカーを塞ぎにくく、左右に偏りにくい自然なサウンドがメリットです。ステレオでないのは少し残念には感じますが、本体価格を考えると十分過ぎます。後の感想として音がかなり大きく出るのも好印象でした。
反対側、本体左側面には音量ボタンとナノSIMスロットがあります。ボタン類は右側の電源ボタンと左側の音量ボタンだけになります。
そして本体上側面にはマイク穴とナノSIM&microSDカードスロットがあります。
こちらはデュアルSIMなのでSIMスロットは2つありますが、機種によってはSDカードとの排他でデュアルSIMだったりする場合があります。しかし、こちらは独立したスロットがあるので「SIM1」「SIM2」「microSD」の3枚を同時に搭載できます。また2枚SIM同時スタンバイDSDSにも対応しています。
ディスプレイの品質 ~有機ELx縦長ディスプレイ~
5.8インチ、FuiiHD+(2220×1080ドット)、440ppi、比率18.5:9。解像度は一般的なハイエンドスマホのフルハイビジョン(1920×1080)を少し縦に伸ばしたようなサイズになります。人間の肉眼(視力1.0で30cmの距離)での分解能的に判別できるピクセル密度は300ppi程度だと言われています。なので肉眼では通常ピクセルが見えないほどの至って高精細なディスプレイだと言えます。
画面の角は丸く処理されており、「先進感」「大画面感」を受けます。
実際に目で見た感想としても、まるで絵を観ているように美しく感じます。流石に有機ELは発色や黒の表現は最高レベルです。最近の液晶は部分バックライトにより黒の表現も高まってますが、やはりピクセルそのものが発光している有機EL(OLED)にはかないませんね。
視野角も十分で、格安(廉価)スマホとは思えないです。上位機種にあるエッジディスプレイはないのでパット見て違いがわかりますが、「美しさ」という観点では殆ど肉眼では判別できないです。どちらも素晴らしく美しいです。
有機ELだからできる「Always On Display」です。枕元にある目覚まし時計のごとく「常に」何かしらの情報を表示できる機能があります。有機ELの発色特性・発光原理が可能にする機能です。
有機ELと液晶の大きな違いをわかりやすく表現すると、、、
真っ暗な環境です。左が有機EL(OLED)のGalaxy A8(2018)。左は通常の液晶(LCD)のXperia Z Ultra。
少し明るくするとこのようになります。おわかり頂けましたでしょうか。液晶は画面全体が言わば「黒く光っている」のに対し、有機ELは「黒い。光っていない。真っ黒」な状態です。これが有機ELの豊かな黒の表現力と先ほどの「Always On Display」が可能になる省エネ性能の仕組みになります。
通常の液晶では画面全体をLEDなどで透かすことで色を表現します。端的に説明すると液晶は「全画面をオンかオフにしかできないとい」う感じになります。一方、有機ELの場合は表示箇所のみを発光させることで色を表現するので液晶と比べこのような時計やカレンダーのみの表示では消費電力を大幅に抑えることができます。
ハンズオン -実際に使ってみて-
少し重たいですが、高級感と全画面感。非常にクオリティーが高く感じます。これで4万円以下なら素晴らしいですね。
すっと指の伸ばした位置に指紋センサーがあるのも使いやすく感じます。指紋センサーは画面上から通知を引き出すなどのジェスチャーにも使用できます。
サイズ感に関しては殆ど「iPhone X」と同じです。左のiPhone5(SEと同サイズ)。中央Galaxy A8(2018)。右Xperia Z Ultra(ファブレット、Galaxy Noteシリーズと同カテゴリ)。以上3つを観るとわかりやすいですが、流行のスマホとしてはまさに「普通」のサイズ感です。手が小さめと言うこともあって、個人的には流行スマホ全てが大きく感じる今日このごろですが、一般的には普通のサイズだと思います。極端に持ちにくいということもなく、小さく画面が見にくいということもありません。ちょうど良くポケットに収まり、映像の迫力もあるいいサイズです。
性能 -ベンチマークとゲーム・カメラの画質-
それでは実際に使ってみて感じたことで性能に関してをお伝えしたいと思います。CPU性能やGPU性能のベンチマーク、実際のゲーミング性能、カメラの画質に関して確かめてみました。
各種ベンチマーク
まずは主にCPU性能を計測できるベンチマーク「GeekBench」です。
GeekBench「シングルコア:1,523」「マルチコア:4,365」
次はCPU、GPU全ての性能を測定できるベンチマーク「AnTuTuベンチマーク」です。
全体の37%を上回るとのことで、まさに「ミドル」といった感じですね。ただ、内容を見てみると、CPUは51%より上とのことで、CPU性能は高めなようです。省エネにチューンされ、性能を絞られていますが最新クラスの8コアCPUなので高性能と言って良い性能です。
ベンチマーク結果は以上になりますが、実際に使った感じは最新モデルらしくサクサクとしていて性能が明らかに足らないという感覚はありません。RAM(メモリ)の4GBと大容量なのでマルチタスクや大量のタブを開いてのネットブラウジングも快適でした。それからGPUの性能は次のゲーミング性能にてお伝えいたしますが、ベンチマーク通りで、若干ゲーミング性能(GPU:グラフィック性能)は低めな気がします。軽めの3Dや2Dではヌルサクですが、豪華なグラフィックが売りの重たい3Dゲームを最高画質でバリバリとこなしたいという目的にはややスペック足らずです。
ゲーミング性能(グラフィックス)
今回は試しに「CARAVAN STORIES(キャラバンストーリーズ)」をプレイしてみました。
最新のスマホゲームで、かなり重たい部類の3Dゲームです。
色々試した結果、快適にプレイできるグラフィック設定は「グラフィック一括設定=高」でした。
一括設定=高でも若干のコマ落ち感はありますが、カクカクとはしませんでした。ただ、発熱はそれなりにあるので、常用としては「中」が最適化と思います。
それにしてもとてもキレイな映像です。スマホゲームとは思えませんよね。そしてこれがミドルレンジスマホのゲーム性能とも思えませんよね。見た感じとして、現行のコンシューマー機のPS4と比較すれば明らかに劣りますが、1世代前のPS3並のグラフィック感は十分にあります。
カメラの画質(全てオートモードで撮影)
写真:自作PC
写真:KICKSTART(マウンテン・デュー)
写真比較:Galaxy A8(2018) VS iPhone4s
拡大比較
拡大画像がわかりやすいですが、明らかに暗所でのノイズが少ないです。そして暗所の明るさが違いますね。F値は1.7と比較的明るいレンズを搭載しているので感度を低めでも明るく低ノイズな写真が撮れます。
今回は純正カメラアプリのオートモードでしたが、Galaxyは一眼で撮ったような背景のボケ感がありました。
個人的な総評としては「かなり綺麗」だと思います。4万円以下のスマホとしては優秀で、有機ELや防水であることなどを加味すればコスパは最強だと思いました。カメラで定評のあるHuawei P20 liteなどと比べてもどんぐりの背比べ状態だと思いました。
動画撮影に関して
Galaxy A8(2018)のカメラ性能で唯一の欠点は「1080Pの30FPSまで」ということです。30FPS、、、本来であればなめらかな60FPSまで録画できると嬉しいところでした。
しかしながら実際に撮影した結果としては、「中々良かった」です。動画撮影中に特に画面のタップなどをしなくても自動でフォーカスが合います。(例:部屋の中からカーテンを撮影中、カーテンを開けると外の景色の方へピントが”自動”で合う)
また、手ぶれ補正に関しては光学式ではなく、電子式となりますが、そこまでブレが酷いということもなく、大きな不満は感じませんでした。ただし、本体重量が若干重めなので、歩きながらの撮影などでは慣性による揺れが大きく、不利かもしれません。
セキュリティーと快適性能
生体認証に関しては「指紋認証」と「顔認証」に対応しています。そしてココが重要なのですが、Galaxy A8(2018)は「指紋と顔の同時認証スタンバイ」に対応しています。どういった機能かと言うと、ロック解除をその場に応じて適宜「指紋」と「顔」或いは「PIN,パスコード等」とを自由に選べるというものです。例えばお風呂場で指が濡れている時は顔認証。風邪を引いてマスクを掛けている時は指紋認証、、、と言ったようにどれでもロック解除できるというのもになります。非常に便利です。
まとめ
有機ELに縦長ディスプレイ。防水防塵に高品質な筐体、、、これが4万円、、、ものすごくコスパは良いです。似たスペックのスマホとしては「Huawei P20 lite」などがありますが、1万円程度安価で一見そちらのほうが良さそうに思えます。もちろんどちらも良いスマホで選び難いかと思います。しかしながら、P20 liteは有機ELではありませんし、防水でもない。防水で有機ELとなると最安がこちらのGalaxy A8(2018)なのでやはりコスパ最高と言っていいでしょう。貴重で他にはない殆ど唯一の「有機EL格安スマホ」です。
最新ハイスペックでカメラも最強な「Galaxy S9」がほしいけどお値段が、、、と手が出なかった方には非常にオススメで、有機ELスマホデビューにも最適です。
EXPANSYS 日本 - Samsung Galaxy A8 (2018) Dual-SIM SM-A530F/DS (64GB, ブラック)